【mammamyの本棚】7月の読書記録

読書記録

kindleを購入し、飛躍的に読書量が増えました。

何せ軽い&防水=どこでも読める。移動中など、なんとなくスマホをいじっていた時間がほぼ読書timeにシフトしています。

リンクは定番のブラックですが、最近はカラフルな機種も発売されていて、私は「セージグリーン」を愛用中。

購入してから3カ月間はKindle Unlimitedのサービス(対象本が読み放題)がついているのでそれも目いっぱい利用して、快適な電子書籍ライフを送っています。

7月に読んだ11冊の紹介と感想。Kindle Unlimitedで無料で読めるものをまとめました。

目次

7月の読書記録

台所のおと|幸田文

女はそれぞれ音をもってるけど、いいか、角(かど)だつな。さわやかでおとなしいのが、おまえの音だ。

台所のおと 幸田文

幸田文さんの短編集。表題作「台所のおと」は病に伏せる料理人「佐吉」が、台所で妻が立てる音から彼女の機嫌や心情をひっそりとくみ取っている…というお話。死期を悟った佐吉が妻にかけた言葉が↑の台詞です。

切ないけど、佐吉が妻を本当に愛していたことや、妻の控えめな人となりが一言で伝わる台詞。

私も台所での居振る舞いに気をつけようと…。

幸田さんの作品は全編に凛とした空気が漂っていて、読むと背筋が伸びる気がします。登場人物がみんな働きもので、きちんと生活しているからかな。

おきみやげ」も良かった。危篤のお爺さんに手作りの「おでん」をお見舞いしたのをきっかけにお爺さんが回復→介護に手がかかるようになり「自分は余計なことをしたのでは」と悩む少女の話です。

居候の女性が少女にかけた「ひとの取込事(看病とかお葬式のこと)をきくとハッスルしちゃうのは、家庭的な女のいやらしい癖だってこと、知らないの。心の貧困が原因よ。」という台詞が印象的。

木になった亜紗 今村夏子

食べ物を差し出しても何故か誰にも食べてもらえない少女、亜紗。生まれ変わったら果実を一杯につける樹木になりたいと願うが、転生したのは果実をつけない杉の木で…。

がっかりする亜紗ですが、「わりばし」に加工され遂に願いが叶う…!

その他、絶対に何にも当たらない少女の話「的になった七未」、めんどくさがりが高じてずるずると這って移動する女と男の運命の(?)出会いを書いた「ある夜の思い出」の3作が収録されています。

どれも「え?」と思うような奇妙な設定で、大人のファンタジーと言っても良いかも。だからと言って荒唐無稽な印象はなく、さすが今村さんの作品。

主人公は全員最後には「なりたいものになる」(人に食べさせる、的に当たる、這って移動する)のですが、それで幸せなのかは本人たちにしか分かりません。

割りばしになった亜紗が、初めて男性に唐揚げ弁当を食べさせるシーンは性的な描写は一切ないのに妙に官能的で、必読。

すべて真夜中の恋人たち|川上未映子

主人公は校閲を仕事にする地味で不器用な女性。おしゃれにも興味がないし、友達もいない、恋人もいない。それを変えようとも思っていなくて、自分の日常を淡々と送っている。

なのにひょんなことから「出会い」が訪れ、彼女は恋に落ちていく…というストーリー。

地味な登場人物の地味な恋愛(これといった発展がない)の話ですが、作品全体にどこかキラキラした空気が漂っているのが不思議。

主人公の女性の一人称で語られるので、他の人が何を考えているのか、いまいち掴み辛くてじれったいけど、現実の恋愛もそういうものかな、と思ったり。

ツ、イ、ラ、ク|姫野カオルコ

中学教師×中学2年生の少女(隼子)の恋愛。二人がどうしようもなく愛におぼれていく様子がまさに「墜落」しているみたいです。

所謂「甘いロマンス」ではなく、生々しさもあるので好き嫌いが分かれると思うが私は好き。

ラストでほっとできるのも良い。

映画になっても良さそうだけど、キャスティングが難しいだろうなぁ。

桃、もうひとつのツ、イ、ラ、ク|姫野カオルコ

「ツ、イ、ラ、ク」のスピンオフ作品。

先生と少女のツイラクが起こっていた時に周りにいた人々の、その後の話が6篇。

「ツ、イ、ラ、ク」とセットで読まないと何のことやら分からないかもしれませんが、「ツ、イ、ラ、ク」にはまった人は必ず読んだ方がいい。物語の厚みが増します。

それを愛とまちがえるから|井上荒野

お互いに愛人がいる結婚15年目の夫婦。お互いの相手を認知し、4人でお酒を飲んだり、妻×愛人がお茶したり、しまいには4人でキャンプに行くことになって…。

夫の愛人」に対する妻の言動がなんだか痛々しい&面倒くさくてヒリヒリします

最初から最後まで、4人とも何かを愛と間違えてグルグル回って、結局は元通り。

稲森いずみさん主演でドラマ化もされているようですね。

ちびちびごくごくお酒のはなし|伊藤まさこ

以外にも伊藤まさこさんの本を初めて読みました。

美味しいものが好きな気持ちが伝わってくる!好き!

お酒に合う手軽なおつまみレシピ酒器のこと素敵なお酒×料理の組み合わせが紹介されていて、真似するとお家吞みが充実しそう。

ゆったりした文体も心地よく、リラックスして読めます。お酒片手の読書タイムにぴったりかも。

伊藤まさこの食材選び|伊藤まさこ

連続伊藤まさこさん。

伊藤さんが見つけた美味しいものとそれを使ったレシピ、というカタログのような一冊。

  • 蝦子麺(シャーズメン)
  • long track foodsのアジアソース
  • 松仙堂 純栗ペースト

の3点が特に気になりました。

蝦子麺は楽天でも買えるのね…!

伊藤さんのお母様は大変な料理上手。伊藤さんご自身も娘さんの子育てにあたって「美味しいものを食べていれば大丈夫」というポリシーを持っていたと書いてあり、私の思いと通じるところを感じました。

シャンデリア|川上未映子

20分位で読める短い作品。

毎日デパートで買い物ばかりしている裕福な主人公(昔作ったゲーム音楽の印税が入ってくるらしい)。数万円のハンドクリームや美容液をポンポン買い、ジュエリーやブランド服を気ままに試着して…。

自由気ままにお金を使う彼女をうらやましいと思うか、惨めだと思うか…。

主人公は確かにお金はあるんだけどぽかっと心に穴が開いている感じ。自分でもそれを分かっていて買い物しながら「死にたい」と思っている。

人間の価値ってどこにあるんだろう、着飾った人を見て「分不相応だ」と蔑む気持ちや嫌悪感ってどこから湧いてくるんだろう…と考えさせられる作品でした。

女と男 なぜわかりあえないのか|橘玲

こちらおすすめ。面白かったです。

何かとすれ違う「女と男」。原因はどこにあるのか?「美人は得」って本当?など。男女にまつわる様々な疑問の答えが、世界的な研究結果やデータを駆使して考察されます。

性的興奮度を計ったり、美醜をランク付けしたり、「こんな実験あり?」とびっくりするような研究が海外では普通に行われていることがまず驚き。色んな実験のグラフを見るだけでも面白く、世間話のタネが沢山転がっています。

結局女と男は異なる体の仕組みを持って、異なる思考回路を使っているのだから、完全に分かり合うことはできないでしょう、と言うのが私の答え。

モンテッソーリ教育×ハーバード式 子供の才能の伸ばし方|伊藤美佳

この作品に関しては以下の記事に詳しくまとめています。

Kindle Unlimitedで読める作品

  • ツ、イ、ラ、ク
  • ちびちびごくごく お酒のはなし
  • 伊藤まさこの食材選び
  • シャンデリア

上記4作はKindle Unlimitedの読み放題対象作品(2020年8月現在)。

どれも面白かったのでお時間ある時に是非手に取ってみてください(^^)

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この記事を書いた人

忙しくても自分らしく暮らしたいワーママ
・30代 地方都市在住
・医師×中医薬膳師
・中庭と吹き抜けのあるお家
・小学生ピアノ女子×幼稚園おっとり男子

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